製品概要
Brooklyn DAC+は、ニューヨークでデザインされたハイエンド機の高性能をリーズナブルな価格で提供するDACです。ESS Technology社の最新世代DACチップ「ES9028PRO」を搭載するだけでなく、CRYSTEK製低ジッター水晶発振器「Femto Clock」とMYTEK Digital独自のジッター低減回路との組み合わせにより、DACチップの真価を発揮させます。さらに、Tidal Mastersで提供される楽曲を収録時の解像度で聞くために必要なMQAフルデコードにも対応します。Brooklyn DAC+はスタジオのリファレンス足り得る音質を備えたUSB DACとして開発されましたが、同時にライン入力とフォノ入力を装備したアナログプリアンプ兼バランス駆動対応ヘッドホンアンプとしても高い品質を誇ります。
製品バリエーション | 品番 | JANコード | 商品ジャンル | 希望小売価格 |
Brooklyn DAC+ (Black) | MTK-DA-BKN-P-B | 4562314013146 | USB DAC | オープン価格(市場予想価格 249,800円) |
Brooklyn DAC+ (Silver) | MTK-DA-BKN-P-S | 4562314013153 | USB DAC | オープン価格(市場予想価格 249,800円) |
本製品は生産完了に伴い販売を終了いたしました。ご愛顧誠にありがとうございました。
ご購入先(エミライダイレクト)
主な特長
- ESS Technology社のハイエンドDACチップ「ES9028PRO」を採用
- 32bit/384kHzまでのPCMデータのほか、11.2MHz(DSD256)までのDSDデータのネイティブ再生に対応
- 認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵
- 内部ジッター0.82psを誇る”MYTEK フェムトクロック・ジェネレーター(TM)”を搭載
- SDIF3を含む多彩なデジタル入力端子を搭載
- Word Clock入出力端子を搭載し、複数台のBrooklyn DAC+によるマルチチャンネル同期が可能
- リファレンス・グレードのプリアンプ部
- 高精度フォノイコライザー搭載
- バランス駆動対応のヘッドホンアンプ部
- 多彩なボリューム調整機能
- 先進的なオーディオインターフェース機能
従来モデル(Brooklyn DAC)からの改良点
Brooklyn DAC+は、ヘッドフォンやスピーカーを用いたクリティカルなリスニングに耐えうるデジタルソースおよびアナログレコードの高品位な再生機能を持つ製品です。内蔵された機能は全てプレミアムグレードといっても過言ではなく、フォノプリアンプとヘッドフォンアンプはともに最高品質の専用機に匹敵します。Brooklyn DAC+は、前モデルBrooklyn DACと比較して次のような面が改良されています。
- ESS Technology社のハイエンドDACチップ「ES9028PRO」を採用
- より高グレードで、トランスペアレンシーに優れ(色付けの少ない)、低ノイズなアナログアッテネータ回路を搭載
- アナログ入力パフォーマンスの向上
- フォノステージのトランスペアレンシーの向上
- ヘッドフォンアンプの音質向上(情報量と分解能の向上)
- アナログ信号経路をデュアルモノラル構成に変更
製品の詳細
ESS Technology社のハイエンドDACチップ「ES9028PRO」を採用
Brooklyn DAC+はESS Technology社の最新世代DACチップ「ES9028PRO」を同社製品として初めて採用。ESS Technology社との綿密な連携により、歴代最高性能を誇るDACチップの能力を余すところなく引き出しています。
32bit/384kHzまでのPCMデータのほか、11.2MHz(DSD256)までのDSDデータのネイティブ再生に対応
MYTEK DigitalのDAC製品は、古今東西のハイレゾ音源のほぼすべての再生に対応すべく、384kHzまでのPCMデータだけでなく11.2MHzまでのDSDデータのネイティブ再生に対応(DoP再生の場合には5.6MHzまでとなります)。また、32bit音源の再生にも対応するなど、将来も安心してお使いいただけます。
※ 本製品はメルコシンクレッツ製オーディオ用NAS「DELA」でのDSDマーカーレス再生による11.2MHz DSD再生に対応しています。
認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵
近時注目を浴びている新フォーマット「MQA」。MYTEK DigitalのDAC製品は、全機種にMQAフルデコード機能を搭載しています。MQAフルデコード機能はMQAの技術的な特長を完全に引き出すために必要不可欠です。また、USB入力だけでなく、同軸デジタル入力・光デジタル入力・AES/EBU入力といった従来のデジタルオーディオ入出力端子経由でのMQAデコードも可能です。お使いのCDプレーヤー/CDトランスポートでMQA-CDを再生いただき、MYTEK Digital製品とデジタル接続することでMQA-CDのクオリティを完全に引き出すことができます。
内部ジッター0.82psを誇る”MYTEK フェムトクロック・ジェネレーター(TM)”を搭載
Brooklyn DAC+は驚異的な低ジッター性能を誇るCrystek社製水晶発振器をマスタークロックとして採用。内部ジッター0.82ピコ秒という極めて低いジッター値を実現する最新デバイスを採用することで、D/A変換時の時間軸上の揺らぎを圧倒的に低減しています。
SDIF3を含む多彩なデジタル入力端子を搭載
Brooklyn DAC+のデジタル入力端子はD/Aコンバーター製品群のなかでも圧倒的に多彩です。同軸デジタル・光デジタル入力のほか、AES/EBU入力、SDIF3入力を備えます。SDIF3入力は11.2MHzのDSDデータを入力することが可能で、業務用のDSD対応レコーダーで録音したデータを直接Brooklyn DAC+に入力することができます。
Word Clock入出力端子を搭載し、複数台のBrooklyn DAC+によるマルチチャンネル同期が可能
Brooklyn DAC+はWord Clock入出力端子を搭載。Word Clock対応のCDトランスポート、D/Dコンバーターと同期することが可能なほか、複数台のBrooklyn DAC+と接続して同期運転をさせることで、優れたマルチチャンネル環境を構築することが可能です。
リファレンス・グレードのプリアンプ部
Brooklyn DAC+に搭載されているプリアンプ部は、完全な高性能アナログプリアンプとして動作します。他のCDプレーヤーやその他のオーディオ機器と接続して、メディアセンターとしてもお使いいただけます。
高精度フォノイコライザー搭載
MYTEK Digitalを主宰するエンジニアであるミハウ・ユーレヴィッチはスタジオ在籍時代にアーティストやプロデューサーの求めに応じてカスタム設計のマイクアンプを数多く手がけてきました。Brooklyn DAC+に搭載されているMM/MC対応の高精度フォノイコライザーは、彼のマイクアンプ設計のノウハウを反映した新しい増幅方式を用いたスタジオ品質のフォノイコライザーで、お手持ちのレコードプレーヤーの性能を真に引き出します。
バランス駆動対応のヘッドホンアンプ部
Brooklyn DAC+に搭載されているヘッドホンアンプ部は、専用設計のヘッドホンアンプ製品に引けを取らない充実した内容です。2つの6.3mmフォーン端子は、ヘッドホンを同時に2台駆動することができるほか、オプションのバランス駆動用コンバーターケーブルをご利用いただくことで、ヘッドホンのバランス駆動をも可能にします。また、ヘッドホンアンプ部とライン出力とでボリュームを個別に調整することが可能です。
多彩なボリューム調整機能
Brooklyn DAC+のボリュームは、ESS TechnologyのDACチップ「ES9028PRO」に内蔵されている高精度な32bitデジタルボリュームを利用することができるほか、R2Rのアナログ方式アッテネーターを使用することも可能です。どちらも100ステップで細かく音量を調整することができます(プリアンプとしてお使いいただく際にはアナログボリュームを有効にしていただく必要があります)。また、ボリュームはバイパス設定も可能なほか、シアターモードでのユニティ・ゲイン出力も可能です。
先進的なオーディオインターフェース機能
は入力されたデジタルオーディオ信号をUSBケーブル経由でPCに取り込むためのオーディオインターフェース機能を搭載しています。
外部電源による更なる発展性
Brooklyn DAC+は、更なる高音質を求めるお客様向けの機能として、内蔵の高性能スイッチング電源による電源供給のほか、12Vの外部電源による電源供給が可能です。
- 外部電源をご利用になる場合には電源コードを必ず抜いた状態でお使いください
- 外部電源は12V4A以上の電流供給能力が必要です
- 本機能は上級者向けの機能となります。外部電源のご利用にあたり発生した一切の不具合や損害については保証対象外となりますのでご注意ください
オプション(別売)
2 x 6.3mm to 4 pin XLRバランスヘッドホンケーブルアダプター
型番:MTK-BAL -HEAD-ADPTR
JANコード:4562314013535
希望小売価格:オープン
本製品は、Manhattan DAC IIおよびBrooklyn DAC+にてご利用いただけるヘッドホンケーブルアダプターです。
- 導体に高純度銅を使用したケーブルを採用したほか、端子には高い信頼性を持つプラグを採用することで、アダプター接続に由来する信号ロスを低減しています
- 2系統の6.3mmフォーン端子に本製品を接続いただくことで、バランス駆動に対応するヘッドホンを4pin XLR端子経由でご利用いただけます
- 本製品を接続いただくと自動的にバランス駆動で出力されますので、特別な操作・設定は不要です
- フロントパネルのフォーンジャックの上側に赤いカバー付きのプラグを、下側に黒いカバー付きのプラグをそれぞれ接続してください(赤黒は極性を意味するもので左右を意味するものではありません)
レビュー
【OTOTOY】高橋健太郎のOTO-TOY-LAB──ハイレゾ/PCオーディオ研究室【第16回】MYTEKDigital「Brooklyn DAC+」
「僕は仕事場であらゆるソースを聴く。2台のCDプレイヤーとアナログのレコード・プレイヤー、そして、PCで再生するデジタル・ファイルやストリーミング・サーヴィス。これらをデスクトップで切り替えねばならない。少し前まではDACとフォノ・イコライザー、セレクター的なプリアンプの三台をデスクトップPCの裏側に置いている状態だった。これをもっとスマートにしたい。一台のDAC+プリアンプですべての入力をまとめられないか…という願いから、ある製品の導入に踏み出すことになった。MYTEK Digital(以下、MYTEK)のBrooklyn DAC+だ。」
「大好きな機材でも、音源によって向き不向きが別れるようなものや、音量によって印象が変わるようなものは使いにくいのだ。Brooklyn DAC+はその点でも極めて好ましいナチュラルなサウンドだった。プロ用のスタジオ機材から始まっているMYTEK製品は、かっちりしていて、押し出しが強い音という印象もあったのだが、Brooklyn DAC+はモニター的な正確さを備えつつも、しなやかな音で、すっと音楽に向き合わせてくれる。あるいは、これは昨今の音楽制作・音楽聴取の傾向とも結びついた音作りなのかもしれない。」
「聴き慣れたCDを聴いてみても、やはり、これまで使用していたDACよりも空間や立体感の表現に優れている。加えて、真空管機材にも通ずるような快い質感があることにも気づく。だから、ヴォリュームを上げていっても圧迫感がない。」
【@DIME】早くも今年のDACベストバイ候補!MQAフルデコードに対応したMYTEK「Brooklyn DAC+」
「 実はこのDAC、昨年に試聴して2018年のベストバイDACかな思っていたら、年をまたいで2019年になってしまった。そこで、世の中の全てのDAC好きの大人に問う! 「MQAフルデコード対応で、DSDネイティブ対応、MM/MCフォノイコライザー内蔵でバランス対応ヘッドホン端子があって、アナログ入力ができてデジタルとアナログボリュームが使えるDACってな〜に?」その答はMYTEK『Brooklyn DAC+』である。 」
「 シングルエンドでヘッドホンを聴いてみる。使ったのはAudioquest『NightHawk Carbon』である。高域が耳に優しく、しかし、解像度は高いのが特徴の振動板にバイオセルロースを使ったモデル。ボーカルはさらに瑞々しくなり、声にうるおいが増し増しになった。細かい音の再現性も高く、音像定位と音場感のどちらにも優れている。ヘッドホンアンプとしてかなり優秀である。 」
「パワーアンプをリファレンスのJDF『ULTRA MONITOR AMPLIFIER HQS 2400』に変更、バランス接続して、アナログボリュームで再生する。スピーカーもリファレンスのApogee『Duetta Signature』を使う。マイ・ファニー・バレンタインは左右の広がり感がいい。低音も沈み込む。鮮明な音になった。ボリュームをバイパスしてバランス接続でパッシブアッテネータのEL SOUND『highendvolume XLR custom』をつなぐと、低音がブリブリになった。ハイハットの高域もビシッと出る。ガッシリとした音になった。」
【AV Watch】スタジオ育ちのサウンドとは!? MYTEK注目の新DAC「Liberty&Brooklyn」に迫る
「Brooklyn DAC+は、小型ボディのイメージを裏切るような押し出しの強い音が特徴といえる。井筒香奈江のボーカルは唇の動きが自然にイメージできる丁寧な表現に特徴が感じられ、リズミカルでスピーディな演奏を切れ込み鋭く聴かせる。ピアノの打音の複雑さも感じさせるし、パーカッションを叩いた時のリバーブの余韻もクリアー。エレクトリックベースの低音は音階もうまく把握できる解像感が楽しめる。」
「音の繊細な表現力では上位のManhattan DAC IIに及ばないとしても、DAC回路の性能の高さを滲ませたオーディオファイル好みの音に仕上がっていると思う。ザ・グレイト・ジャズ・トリオは音ヌケの良さと瞬発力の高さが印象的だ。冒頭で鳴るドラムスも迫力があり、やはり押し出しの強さが感じられる。シンバルの多彩な響きの質感はManhattan DAC IIと極めて似通っている。ピアノの克明な打音は倍音成分の豊かさもあって存在感が高い。ウッドベースのソロは少し淡泊な表情に思われるが、演奏の巧みさはじゅうぶん伝わってくる。」
【Stereo Sound ONLINE】MYTEKの最新DAC「Brooklyn DAC+」を速攻レビュー。モニター的な精細さと血の通った力強さを併せ持った逸品だ
「ヘッドフォンのサウンドは、余計な味付けをせず、音源の持ち味を上手に引き出すウェルバランスな印象。努めてフラットなモニターバランスと高い解像感に引き込まれた。プロ用のリファレンス機としても十分な性能を有していると確信を持った。」
「特筆したいのは、音の質感がアナログライクで有機的だったこと。一発録りの音源ではより生々しさが感じられた。PCM音源では感じることの多い、無機的な冷たさがほとんど感じられないのである。血の通った音と言い換えてもいい。最初の数秒ですぐ感じられるほど、明確に魅力的だった。これが前モデルからもっとも進化した点だと思う。」
「Brooklyn DAC+は、ハイエンドの性能を小型ボディに収め、実に音楽的なサウンドを実現したUSB DACとして注目の存在といえよう。対応フォーマットは幅広くMQAもデコードできる。サウンドはリファレンスたり得る貫禄を感じる出来映えで、「これさえあれば当分は大丈夫」と思えるポテンシャルを秘めている。オーディオシステムと併用する据え置きDACとして特にオススメしたい。」
製品の仕様
DA変換 | PCM最高384k/32bit、MQA®、ネイティブDSD再生により最高DSD256、DXDに対応。ダイナミックレンジ130dB。 |
MQAハイレゾデコーダー | 認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵 |
デジタル入力 | USB2.0入力/USB Audio Class2(OSX、LINUXに関してはドライバーインストール不要、すべてのフォーマット) AES / EBU入力(PCM:最高384k、DSD:最高DSD128 DoP) S/PDIF同軸デジタル入力2系統(PCM:最高384k、DSD:最高DSD128 DoP) Toslink/ADAT光デジタル入力(PCM:最高192k、DSD:最高DSD64 DoP) SDIF-3入力 DSD最高DSD256 (S/PDIF1,2入力兼用) |
クロック | “MYTEK フェムトクロック・ジェネレーター(TM)”
ジッター:0.82ps |
ワードクロック入出力 | 各1系統
複数台をスタックしてマルチチャネル用に使用可能(DSDマルチチャンネルを含む) |
アナログ出力 | RCA出力1系統、XLRバランス出力1系統(同時出力,出力インピーダンス50Ω) |
ヘッドホン出力 | 500mA, 6W 出力インピーダンス:0.5Ω2系統のヘッドホンジャックは、高い駆動力を必要とするバランス駆動ヘッドフォン用に設計されています。バランス駆動時には、MYTEK Digital製バランス駆動アダプター(別売)をご利用ください。 |
内蔵アッテネータ | 以下の3つの選択肢から選択可能です。
|
内蔵アナログプリアンプ | ライン・レベル入力またはフォノ入力(MM/MC対応)、リレー制御式 |
オーディオインターフェース機能 | すべてのデジタル入力はUSB2.0ポート経由でコンピュータにルーティングでき、例としてCDプレーヤーやADCなど外部デジタルソースを接続することができます |
リモートコントロールユニット | 同梱、ユニバーサルリモート対応 |
ファームウェア | USB入力経由でコントロールパネルのアプリケーション(WinおよびMac)を使用してアップグレードすることができます |
汎用
電源電圧 | 100V(~240Vで動作可能ですが、家庭用の100V環境以外での動作保証はいたしかねます) |
DC/バッテリー電源入力(オプション) | 12VDC |
定格 | 18W 100V,50/60Hz |
寸法 | 218(W)x206(D)x44(H)mm |
重量 | 2kg |
保証期間 | 2年 |
Brooklyn DAC+ - FAQ
PCMフィルタの変更方法
意図した動作にならないとき(工場出荷時状態へのリセット)
Mytek Digital製品は業務用フィロソフィーと階層構造の設定メニューを持つため、あれこれ設定を行っている内にユーザーご自身が意図しない状態となってしまうことがあります。正しく動作しないなと感じる状況となったときには工場出荷時状態へリセットすることを検討して下さい。初期値は一般的な使用において通常はケーブル接続を行って電源を入れた状態で直ぐ使える状態に調整された設定値が入っており、トラブルを解消しやすい状況を作れます。また、トラブルシューティングを行う上では前後で何を行ったかという手順を正確に追っていく必要がありますが、リセットをすることでそのスタートラインを揃えることが出来ます。よって問題解決への道筋がシンプルになり、結果的に問題を早く解決することが出来ることが期待できます。
リセットはフロントパネルのボタンを使用して行う方法と、Mytek Control Panelを用いてPCから行う方法の2通りがあります。フロントパネルから行う方法については、各製品マニュアルをご参照下さい。Mytek Control Panelから行う場合には、「Restore Defaults」と表示があるボタンをクリックするとリセットが実行されます。
RCA/XLR出力端子の出力レベルについて
仕様は下記となっております。
- 出力レベル(Vrms):(XLR)9.75Vrms,(RCA)4.88Vrms
- 出力レベル(dBu):(XLR)22dBu,(RCA)16dBu
- 出力インピーダンス:(XLR)75Ω,(RCA)75Ω
接続するアンプの耐入力仕様がこれらを下回ると,音割れしたような状態となる場合があります。その際には,フロントパネルあるいはMytek Control Panelより,「Trim/Gain」設定値を調整してください。
Mytek Control Panelで一部の操作メニューが表示されない
Mytek Control Panelで操作メニューが表示されない場合,Mytek Control Panelのウィンドウを最大化するか,次の画像のように操作を行ってください。
参考
【Windows 10】ドライバーインストール直後にシステムサウンドが再生されない場合について
現在のMytek Digital製品向けUSB Audioドライバーは,Windows10と完全な互換性がありますが,インストール直後にシステムサウンドが再生されない状況となる場合があります。※Jriver,Foobar2000といった再生ソフトウェアがデバイスを直接制御するタイプのアプリケーションでは該当しません。
次の手順で解消されます。
1.タスクバーに表示されるスピーカーのアイコンなどから、「サウンド」 -> 「再生」タブ -> 一覧に表示される中にある,Mytek Digital 製品のプロパティを表示します。
2.「詳細」タブに移動します。
「既定の形式」という項目に、ビット数とサンプリングレートを選択するプルダウンメニューがあります。この値を一度別のものに変更し、「適用」ボタンを押し,そのあと更に元の周波数(あるいは実際に使用したい周波数)を選択して,「適用」を押します。つまり、既定とは別の値に一度変更したあと,さらに別の設定に変更するという手順になります。
例:”16ビット,44100 Hz” -> “16ビット,88200 Hz” -> ”16ビット,44100 Hz”
以上の手順で症状が改善しない場合,ドライバーファイルを一度アンインストールし,再インストールすることをお試し下さい。
ヘッドホン出力の推奨インピーダンスについて
推奨範囲は 32~300Ω となっております。
しかしながら,例えば必ずしも32Ω以下のものが使用できないというわけではなく,極端にボリュームを絞るなどではなく試聴音量として適切なボリューム値で使う限りにおいては問題ない場合も多くございます。ご購入前にこれらに不安がある際には,お取扱店のデモ機などで事前にご確認いただくことをおすすめいたします。
MQAを再生してもMQAのステータスランプが付かない,MQAとして再生されない
MQAをMQAとして再生するには「ビットパーフェクト」である必要があります
ビットパーフェクトとは
MQAファイル,またはMQA-CDとしてパッケージ化されたデジタルデータが,改変されること無く,全く同一の状態で伝送,デコード処理されることを意味します。
デジタル領域でボリュームコントロールするとビットパーフェクトではなくなります
再生ソフトウェアやデジタルトランスポートからボリュームコントロールするとデジタルデータが改変されます。リプレイゲイン,ノーマライズといった処理も同様です。必ずフルボリュームで出力するようにしてください。
MQAでは,音声波形の中で可聴域外の領域などをうまく使うことにより,MQA処理に必要なデータを埋め込みます。ボリュームを変えると音声波形が変質してしまうので,MQAとして埋め込まれた情報を取り出せなくなってしまいます。
ボリュームコントロールは,各DAC側のハードウェアボリュームを使用するか,DACから先の機器であるプリメインアンプ側などで調整することを徹底してください。
アップサンプリング・リサンプリングやビット拡張はしない
これらを行うとデジタルデータが改変されます。トランスポート機器によってはそれらの機能があったり,強制的に行うものもあるので,組み合わせる側の機器仕様を十分ご確認ください。MQA-CDの場合は,CDDAフォーマットである 44.1kHz/16bit で出力しなければなりません。
Word Clockで同期させるときは,関連するデジタルコンポーネントを必ずすべて単一のWord Clockに同期させる
PCオーディオ環境でありがちなのですが,DACはワードクロックと同期させているが,PCなどのトランスポートは同期させていない例が散見されます。このような状態で使用してしまうと,あるときは問題ないが,ある時突然ダメになったり,Aという機器と組み合わせた場合は問題がないが,Bという機器ではダメ,といったような不定の状態を呈します。MQA対応DACから見ると,ジッターという時間軸上の揺らぎによってビットパーフェクトではない状態で信号が送られてきてしまうことが起こります。Word Clockを用いる場合は,必ず関連コンポーネントすべてを単一クロックに同期させることを徹底してください。
また,Word Clockでは75Ω線を使用しますが,10M Clockでは通常50Ω線を使用します。端子の物理的形状はどちらもBNCであることが多いのですが,食い違った状態で使用されている環境の場合,ジッターというものが増加する可能性があるので留意ください。
Brooklyn DAC+もManhattan DAC IIも,MQA再生において内蔵クロックよりもWord Clockを使用することに音質上の利点は原理的にはありません。とはいえ関連コンポーネントすべての結果として音質は現出するので,使用することによって音質が変化することを否定するものではありませんが,そもそもの動作安定性という観点からは,内臓クロック設定で使用することを推奨します。
使用しているデジタルケーブルや送り出し側の接続端子を交換してみてください
デジタルケーブル起因,またはトランスポート側の出力端子のジッターにより,MQAステータスランプが付いたり消えたりする状態になる場合もあります。例えば,AES/EBUでは問題が生じ,Coaxialで出すと問題ないという場合もあり,その場合は問題なく使用できる方を使用してください。
誤解されやすい点について解説いたしますと,MQA伝送において,MQAの立場から見れば,AES/EBU(バランス伝送)とCoaxial(アンバランス伝送)に音質上の違いはありません。AES/EBUのほうが一般的に良いというようなイメージを持たれる場合がございますが,MQAはその通説には該当いたしません。ビットパーフェクトで受け取ったデータをもとに,DACがアナログ信号に変換する規格だからです。伝送経路ではビットパーフェクトであることのみが求められます。
もし前述のような事態になっているとき,使用している機材の組み合わせにおいてAES/EBUでの経路がビットパーフェクト伝送にはなっていなかったという事実があるだけで,オーディオのアコースティック的な側面からは優劣が存在しません。
同様の理由で,光デジタルケーブルでは問題が生じるが同軸デジタルケーブルでは問題がなかったり、高級なオーディオケーブルだと上手くいかず安価なケーブルだと問題が無いという場合もありえます。そのため,先入観を捨てていただき,別のケーブルで試してみるようお願い申し上げます。高級・安価という評価軸ではなく,「用途に適しているかどうか」が重要となります。
ジッターに関する捉え方
MQAに限らずS/PDIFで音飛びする等の症状も,基本的にはこれらのジッターが関係しています。そのような中で,「DAC機器Aなら問題があるのに,DAC機器Bでは問題がない」というとき,「DAC機器Aに不具合がある」と申告いただくことがあるのですが,これは一側面だけを切り取っており必ずしも適切な判断とは言えません。というのは,各DACではこれらジッターをどれだけ許容して受け取るのかという閾値がメーカー個々の方針によって設定されているためです。なるべく相互互換性に問題がおきないようにという,ある種後ろ向きな理由で閾値を低くして信号を受け取った場合,それらはジッターが多い信号だとしてもある程度許容するようになり,「おそらくこういう信号だろう」という解釈がなされて音声信号になり,結果として人間には音としてそれほど違和感のない形に補正処理される場合があります。しかし閾値を高めに設定すること(良質な信号を受けてそれをアナログ信号に変換すること)が目的につながると考えるメーカーもあるので,結果としてジッターの多いトランスポート機器と組み合わせたときに不具合が生じるという状況を示す場合があります。例えばの話としては,業務用としてなるべく高い互換性を維持することが目的の機器であるのか?や,趣味嗜好として高音質を可能な限り追求する目的の機器であるのか?といったような,ポジションが存在する場合もあるということです。ですから,これらの問題はどちらか片方に機器的な不具合が明確にあると断定できるとは限らず,各々の設計思想からくる組み合わせによって生じることがあるということを留意いただきたく存じます。
ユーザー登録時に記入するシリアルナンバーについて
ユーザー登録ページで記入するシリアルナンバーは,次のものを使用して下さい。
- 筐体底部などに貼り付けてあるシールに記載のSerial Number
通常,筐体シール記載のシリアルナンバーと,外箱シールに記載のシリアルナンバーは同一です。Mytek Control Panel上で表示されるSerial Numberは該当いたしませんので,記入しないようにして下さい。
バランスヘッドホンアダプターの取扱はありますか?
詳しくは次の内容をご参照下さい。
バランスヘッドホン用ケーブルのピンアサイン
メーカーより提供されている仕様書をご参照下さい。
XLR端子の極性について
XLR入出力端子はいずれも2番HOTとなります。
DAC製品は設定でHOTとCOLDを入れ替えることが出来ます。詳しくは製品マニュアル及び,フロントパネルメニューあるいはMytek Control Panel上の「Pos」をご確認下さい。
1番: GND
2番: HOT(+)
3番: COLD(-)
外部DC/バッテリ電源用入力端子の仕様ならびに注意事項
使用可能なDCプラグの仕様は次のとおりです。その他詳しい仕様は製品情報ページ並びにマニュアルに記載がありますので,ご参照ください。
- 外径:5.5mm
- 内径:2.5mm
良質なDC電源を使用すると,基本的には深いベースとサウンドステージ向上が得られる可能性がありますが,DC電源を使用する目的がそのような音質向上を狙うものである場合,内蔵電源(30W)の数倍以上の電源容量を持ち,かつローノイズのものを使用しなければ,効果が得られない場合があります。
また,本オプションの使用は専門知識を有した上級者(音楽制作スタジオ常駐の専任電子/電気工学エンジニアなど)向けの機能となります。代理店で既成の推奨品などをご案内することはなく,外部電源のご利用にあたり発生した一切の不具合や損害については保証対象外となりますのでご注意ください。