
製品概要
Liberty DACは、あらゆるハイレゾフォーマットを含むすべてのデジタルオーディオフォーマットの高音質再生とモニタリング用に設計されたMYTEK Digitalの最新USB DACです。複数のデジタル入力を持つほか、上位機種同様にデジタル音量コントロール機構、RCAアンバランス音声出力/XLRバランス音声出力を搭載しています。また、そのコンパクトな印象を覆す高性能ヘッドフォンアンプが搭載されています。上位機種であるBrooklyn DACの弟モデルとして設計されたLiberty DACは、1/3ラックサイズの小型で持ち運び容易なパッケージングでありながら、サイズを超えた高性能を発揮します。
製品バリエーション | 品番 | JANコード | 商品ジャンル | 希望小売価格 |
Liberty DAC (Black) | MTK-DA-LBT-B | 4562314013160 | USB DAC | オープン価格(市場予想価格125,500円) |
本製品は生産完了に伴い販売を終了いたしました。ご愛顧誠にありがとうございました。
主な特長
- ESS Technology社のハイエンドDACチップ「ES9018K2M」を採用
- 32bit/384kHzまでのPCMデータのほか、11.2MHz(DSD256)までのDSDデータのネイティブ再生に対応
- 認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵
- 低ノイズタイプの10psマスタークロック回路を搭載
- 低出力インピーダンスで強力な駆動力を持つヘッドホンアンプ部
製品の詳細
ESS Technology社のハイエンドDACチップ「ES9018K2M」を採用
Brooklyn DAC+はESS Technology社の高性能DACチップ「ES9018K2M」を同社製品として初めて採用。ESS Technology社との綿密な連携により、歴代最高性能を誇るDACチップの能力を余すところなく引き出しています。
32bit/384kHzまでのPCMデータのほか、11.2MHz(DSD256)までのDSDデータのネイティブ再生に対応
MYTEK DigitalのDAC製品は、古今東西のハイレゾ音源のほぼすべての再生に対応すべく、384kHzまでのPCMデータだけでなく11.2MHzまでのDSDデータのネイティブ再生に対応(DoP再生の場合には5.6MHzまでとなります)。また、32bit音源の再生にも対応するなど、将来も安心してお使いいただけます。
※ 本製品はメルコシンクレッツ製オーディオ用NAS「DELA」でのDSDマーカーレス再生による11.2MHz DSD再生に対応しています。
認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵
近時注目を浴びている新フォーマット「MQA」。MYTEK DigitalのDAC製品は、全機種にMQAフルデコード機能を搭載しています。MQAフルデコード機能はMQAの技術的な特長を完全に引き出すために必要不可欠です。また、USB入力だけでなく、同軸デジタル入力・光デジタル入力・AES/EBU入力といった従来のデジタルオーディオ入出力端子経由でのMQAデコードも可能です。お使いのCDプレーヤー/CDトランスポートでMQA-CDを再生いただき、MYTEK Digital製品とデジタル接続することでMQA-CDのクオリティを完全に引き出すことができます。
低ノイズタイプの10psマスタークロック回路を搭載
Liberty DACは優れた低ジッター性能を誇る水晶発振器をマスタークロックとして採用。内部ジッター10ピコ秒という極めて低いジッター値を実現する最新デバイスを採用することで、D/A変換時の時間軸上の揺らぎを圧倒的に低減しています。
低出力インピーダンスで強力な駆動力を持つヘッドホンアンプ部
Liberty DAC開発にあたりMYTEK Digitalが新規に設計したヘッドホンアンプ部は、ドライブが困難とされるヘッドホンも軽々と駆動する極めてパワフルな設計です。お使いのヘッドホンの真の実力を引き出します。
外部電源による更なる発展性
Liberty DACは、更なる高音質を求めるお客様向けの機能として、内蔵の高性能スイッチング電源による電源供給のほか、12Vの外部電源による電源供給が可能です。
- 外部電源をご利用になる場合には電源コードを必ず抜いた状態でお使いください
- 外部電源は12V4A以上の電流供給能力が必要です
- 本機能は上級者向けの機能となります。外部電源のご利用にあたり発生した一切の不具合や損害については保証対象外となりますのでご注意ください
レビュー
【AV Watch】スタジオ育ちのサウンドとは!? MYTEK注目の新DAC「Liberty&Brooklyn」に迫る
「Liberty DACは鳴りっぷりの良いパワフルな音を聴かせるDACである。井筒香奈江のボーカルは声質の鮮やかさと子音を自然に聴かせるナチュラルなイメージ。個々の音のフォーカスも整い締まっており情報量の豊富さも感じさせる。ピアノは打音が重なっても分離がしっかりしていて、3人の奏者と彼女のボーカルが精密に絡み合った演奏であることが伺える。エレクトリックベースの低音域はもう少し量感が伴えばと思わせるが質感描写は好ましい。コストパフォーマンスの高さは抜群といえるだろう。」
「MQAのノルウェー少女合唱団はなかなか魅力的な音だった。一音一音の緻密さではBrooklyn DAC+のほうが優れているが、それでも音の解像感は高く深みのある音場空間を描いている。MQAのON/OFFによる音の違いも明らか。MQAではワイドレンジ感の向上と拡がりがとりわけ印象的だった。」
製品の仕様
DA変換 | PCM最高384k/32bit、MQA®、ネイティブDSD再生により最高DSD256、DXDに対応。ダイナミックレンジ127dB。 |
MQAデコーダー | 認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵 |
デジタル入力 | USB2 Class2(OSX、Linuxのドライバ不要、すべてのフォーマット)1系統
AES / EBU(PCM:最高192k、DSD:最高DSD64 DoP)1系統 S / PDIF(PCM:最高192k、DSD:最高DSD64 DoP)2系統 Toslink / ADAT 2x S/PDIF DSD64 DoP)1系統 |
クロック | ジッター:10ps |
アナログ出力 | RCAアンバランス1系統
TRSバランス1系統(TRS/XLR変換用ケーブルが必要です) |
ヘッドホン出力 | 300mA, 3W
シングルエンド型ヘッドフォンジャック 出力インピーダンス0.1Ω |
ファームウェア | USB入力経由でコントロールパネルのアプリケーション(WinおよびMac)を使用してアップグレードすることができます |
汎用
電源電圧 | 100V(~240Vで動作可能ですが、家庭用の100V環境以外での動作保証はいたしかねます) |
DC/バッテリー電源入力(オプション) | 12VDC |
定格 | 8W 100V,50/60Hz |
寸法 | 140(W)x216(D)x44(H)mm |
重量 | 1.5kg |
保証期間 | 2年 |

Liberty DAC - FAQ
意図した動作にならないとき(工場出荷時状態へのリセット)
Mytek Control Panelで一部の操作メニューが表示されない
Mytek Control Panelで操作メニューが表示されない場合,Mytek Control Panelのウィンドウを最大化するか,次の画像のように操作を行ってください。
参考
RCA/TRSの出力レベルについて
仕様は下記となっております。
- 出力レベル(Vrms):(TRS)4.88Vrms,(RCA)2.44Vrms
- 出力レベル(dBu):(TRS)16dBu,(RCA)10dBu
- 出力インピーダンス:(TRS)75Ω,(RCA)75Ω
接続するアンプの耐入力仕様がこれらを下回ると,音割れしたような状態となる場合があります。その際には,Mytek Control Panelより,「Trim/Gain」設定値を調整してください。
また,XLR端子を備える機器との接続では,TRS-XLRケーブルが別途必要となります。
【Windows 10】ドライバーインストール直後にシステムサウンドが再生されない場合について
現在のMytek Digital製品向けUSB Audioドライバーは,Windows10と完全な互換性がありますが,インストール直後にシステムサウンドが再生されない状況となる場合があります。※Jriver,Foobar2000といった再生ソフトウェアがデバイスを直接制御するタイプのアプリケーションでは該当しません。
次の手順で解消されます。
1.タスクバーに表示されるスピーカーのアイコンなどから、「サウンド」 -> 「再生」タブ -> 一覧に表示される中にある,Mytek Digital 製品のプロパティを表示します。
2.「詳細」タブに移動します。
「既定の形式」という項目に、ビット数とサンプリングレートを選択するプルダウンメニューがあります。この値を一度別のものに変更し、「適用」ボタンを押し,そのあと更に元の周波数(あるいは実際に使用したい周波数)を選択して,「適用」を押します。つまり、既定とは別の値に一度変更したあと,さらに別の設定に変更するという手順になります。
例:”16ビット,44100 Hz” -> “16ビット,88200 Hz” -> ”16ビット,44100 Hz”
以上の手順で症状が改善しない場合,ドライバーファイルを一度アンインストールし,再インストールすることをお試し下さい。
macOSで16bitを出力フォーマットとして選択できないことがある理由
※macOSXではバージョンによりCore Audioの仕様が予告なく変わる場合があるため,全てに該当するとは限らない点をご留意ください。
例えばMojaveであれば,Core Audioの仕様により24bit並びに32bitが選択可能となっています。この場合,いずれを選んだとしても,16bitの入力データが入力されたときには機器側で拡張されるような動作はせず,入力されたデータのまま処理されます。
ヘッドホン出力の推奨インピーダンスについて
推奨範囲は 32~300Ω となっております。
しかしながら,例えば必ずしも32Ω以下のものが使用できないというわけではなく,極端にボリュームを絞るなどではなく試聴音量として適切なボリューム値で使う限りにおいては問題ない場合も多くございます。ご購入前にこれらに不安がある際には,お取扱店のデモ機などで事前にご確認いただくことをおすすめいたします。
MQAを再生してもMQAのステータスランプが付かない,MQAとして再生されない
MQAをMQAとして再生するには「ビットパーフェクト」である必要があります
ビットパーフェクトとは
MQAファイル,またはMQA-CDとしてパッケージ化されたデジタルデータが,改変されること無く,全く同一の状態で伝送,デコード処理されることを意味します。
デジタル領域でボリュームコントロールするとビットパーフェクトではなくなります
再生ソフトウェアやデジタルトランスポートからボリュームコントロールするとデジタルデータが改変されます。リプレイゲイン,ノーマライズといった処理も同様です。必ずフルボリュームで出力するようにしてください。
MQAでは,音声波形の中で可聴域外の領域などをうまく使うことにより,MQA処理に必要なデータを埋め込みます。ボリュームを変えると音声波形が変質してしまうので,MQAとして埋め込まれた情報を取り出せなくなってしまいます。
ボリュームコントロールは,各DAC側のハードウェアボリュームを使用するか,DACから先の機器であるプリメインアンプ側などで調整することを徹底してください。
アップサンプリング・リサンプリングやビット拡張はしない
これらを行うとデジタルデータが改変されます。トランスポート機器によってはそれらの機能があったり,強制的に行うものもあるので,組み合わせる側の機器仕様を十分ご確認ください。MQA-CDの場合は,CDDAフォーマットである 44.1kHz/16bit で出力しなければなりません。
Word Clockで同期させるときは,関連するデジタルコンポーネントを必ずすべて単一のWord Clockに同期させる
PCオーディオ環境でありがちなのですが,DACはワードクロックと同期させているが,PCなどのトランスポートは同期させていない例が散見されます。このような状態で使用してしまうと,あるときは問題ないが,ある時突然ダメになったり,Aという機器と組み合わせた場合は問題がないが,Bという機器ではダメ,といったような不定の状態を呈します。MQA対応DACから見ると,ジッターという時間軸上の揺らぎによってビットパーフェクトではない状態で信号が送られてきてしまうことが起こります。Word Clockを用いる場合は,必ず関連コンポーネントすべてを単一クロックに同期させることを徹底してください。
また,Word Clockでは75Ω線を使用しますが,10M Clockでは通常50Ω線を使用します。端子の物理的形状はどちらもBNCであることが多いのですが,食い違った状態で使用されている環境の場合,ジッターというものが増加する可能性があるので留意ください。
Brooklyn DAC+もManhattan DAC IIも,MQA再生において内蔵クロックよりもWord Clockを使用することに音質上の利点は原理的にはありません。とはいえ関連コンポーネントすべての結果として音質は現出するので,使用することによって音質が変化することを否定するものではありませんが,そもそもの動作安定性という観点からは,内臓クロック設定で使用することを推奨します。
使用しているデジタルケーブルや送り出し側の接続端子を交換してみてください
デジタルケーブル起因,またはトランスポート側の出力端子のジッターにより,MQAステータスランプが付いたり消えたりする状態になる場合もあります。例えば,AES/EBUでは問題が生じ,Coaxialで出すと問題ないという場合もあり,その場合は問題なく使用できる方を使用してください。
誤解されやすい点について解説いたしますと,MQA伝送において,MQAの立場から見れば,AES/EBU(バランス伝送)とCoaxial(アンバランス伝送)に音質上の違いはありません。AES/EBUのほうが一般的に良いというようなイメージを持たれる場合がございますが,MQAはその通説には該当いたしません。ビットパーフェクトで受け取ったデータをもとに,DACがアナログ信号に変換する規格だからです。伝送経路ではビットパーフェクトであることのみが求められます。
もし前述のような事態になっているとき,使用している機材の組み合わせにおいてAES/EBUでの経路がビットパーフェクト伝送にはなっていなかったという事実があるだけで,オーディオのアコースティック的な側面からは優劣が存在しません。
同様の理由で,光デジタルケーブルでは問題が生じるが同軸デジタルケーブルでは問題がなかったり、高級なオーディオケーブルだと上手くいかず安価なケーブルだと問題が無いという場合もありえます。そのため,先入観を捨てていただき,別のケーブルで試してみるようお願い申し上げます。高級・安価という評価軸ではなく,「用途に適しているかどうか」が重要となります。
ジッターに関する捉え方
MQAに限らずS/PDIFで音飛びする等の症状も,基本的にはこれらのジッターが関係しています。そのような中で,「DAC機器Aなら問題があるのに,DAC機器Bでは問題がない」というとき,「DAC機器Aに不具合がある」と申告いただくことがあるのですが,これは一側面だけを切り取っており必ずしも適切な判断とは言えません。というのは,各DACではこれらジッターをどれだけ許容して受け取るのかという閾値がメーカー個々の方針によって設定されているためです。なるべく相互互換性に問題がおきないようにという,ある種後ろ向きな理由で閾値を低くして信号を受け取った場合,それらはジッターが多い信号だとしてもある程度許容するようになり,「おそらくこういう信号だろう」という解釈がなされて音声信号になり,結果として人間には音としてそれほど違和感のない形に補正処理される場合があります。しかし閾値を高めに設定すること(良質な信号を受けてそれをアナログ信号に変換すること)が目的につながると考えるメーカーもあるので,結果としてジッターの多いトランスポート機器と組み合わせたときに不具合が生じるという状況を示す場合があります。例えばの話としては,業務用としてなるべく高い互換性を維持することが目的の機器であるのか?や,趣味嗜好として高音質を可能な限り追求する目的の機器であるのか?といったような,ポジションが存在する場合もあるということです。ですから,これらの問題はどちらか片方に機器的な不具合が明確にあると断定できるとは限らず,各々の設計思想からくる組み合わせによって生じることがあるということを留意いただきたく存じます。
ユーザー登録時に記入するシリアルナンバーについて
ユーザー登録ページで記入するシリアルナンバーは,次のものを使用して下さい。
- 筐体底部などに貼り付けてあるシールに記載のSerial Number
通常,筐体シール記載のシリアルナンバーと,外箱シールに記載のシリアルナンバーは同一です。Mytek Control Panel上で表示されるSerial Numberは該当いたしませんので,記入しないようにして下さい。
外部DC/バッテリ電源用入力端子の仕様ならびに注意事項
使用可能なDCプラグの仕様は次のとおりです。その他詳しい仕様は製品情報ページ並びにマニュアルに記載がありますので,ご参照ください。
- 外径:5.5mm
- 内径:2.5mm
良質なDC電源を使用すると,基本的には深いベースとサウンドステージ向上が得られる可能性がありますが,DC電源を使用する目的がそのような音質向上を狙うものである場合,内蔵電源(30W)の数倍以上の電源容量を持ち,かつローノイズのものを使用しなければ,効果が得られない場合があります。
また,本オプションの使用は専門知識を有した上級者(音楽制作スタジオ常駐の専任電子/電気工学エンジニアなど)向けの機能となります。代理店で既成の推奨品などをご案内することはなく,外部電源のご利用にあたり発生した一切の不具合や損害については保証対象外となりますのでご注意ください。